便秘になると、なぜか頭まで痛くなる…。そんな経験はありませんか?便秘で起こる症状のひとつに、頭痛があります。実際、便秘と頭痛には、想像以上に密接な関係があるのです。
正常な排便は、基本的には一日一回と考えられています。ただし一日一回きちんと排便があっても、まだ腸に便が残っているようなスッキリしない感じ、「残便感」がある場合には、それも便秘と言えます。
それでは、便秘になるとなぜ頭痛が起こってしまうのでしょうか。
血行不良による頭痛
便秘とは、腐敗したものを腸内にためこんだ状態です。本来は排出されるべき腐敗物が、腸内に長く留まっていることで、身体にとって有害な物質を出すようになってしまいます。
その有害な物質は血液に溶け込みます。すると血液はドロドロになり、血行が悪くなります。血行が悪くなると、身体にはさまざまな症状が表れるようになります。そのひとつが頭痛です。
自律神経の乱れによる頭痛
便秘と頭痛が同時に起こるのは、自律神経の乱れが原因である可能性があります。号泣した時にも激しい頭痛になる場合がありますが、泣いたときの頭痛も自律神経によるものです。
睡眠不足や過度なストレスによって、自律神経のバランスが乱れると、排便を促す腸のぜん動運動が低下してしまうことがあるのです。
ぜん動運動とは、便を肛門へと押し出すために、大腸の筋肉が収縮を繰り返す運動のことです。しかし自律神経が乱れて、ぜん動運動が低下すると、正常な排便が行われなくなってしまいます。
便秘と頭痛が同時に起こったときは、睡眠不足や運動不足を解消し、意識的にリラックスできる時間をつくって、自律神経を整えるようにしてみましょう。
便秘の解消に有効な方法
毎日の食事を見直す
特に食物繊維を多くとるようにします。食物繊維には「水溶性」と「不溶性」の2種類がありますが、このふたつをバランスよくとらないと、かえって便秘になってしまう可能性があります。水溶性食物繊維を多く含む食べ物は、アボカド、やまいも、こんにゃく、海藻類などです。不溶性食物繊維を多く含む食べ物は、おから、いんげん豆、あずきなどです。
腸内の善玉菌を増やす
腸内環境を整えてくれる食べ物、ヨーグルト・キムチ・納豆などを積極的にとるようにしましょう。乳酸菌やオリゴ糖などが配合されている飲み物や食べ物も忘れずに。
水分をしっかり補給する
便秘解消には、一日2リットルの水分補給が理想です。また前述の食物繊維も、適度な水分があって初めて十分な働きをします。
有酸素運動を継続する
一日30分程度のウォーキングでも十分です。出来るだけ継続するようにしましょう。
便秘は、百害あって一利なしです。便が腸内に残っていると、健康にはもちろん、ダイエットや美容にまで害が出てしまうからです。
前述した方法を実践して、一日でも早く便秘を解消しましょう。また、セルフケアで効果がない場合は、早めに医師に相談しましょう。