弛緩性便秘の原因と症状

便秘解消

便秘にもいろんなタイプがありますが弛緩性(しかんせい)便秘というのが日本人には多いタイプです。この弛緩性便秘というのは簡単に言うと腸が動かないために便秘になるというものです。

腹筋が弱くなって便を押し出す力が低下してきた年配の方や、極度に運動不足だったり、ダイエットで筋肉が落ちた(体重が落ちたけど脂肪ではなく筋肉だった)方に多く、慢性化しやすいのも特徴です。

弛緩性便秘の症状を見てみよう

弛緩性便秘の症状はうさぎのウンチといわれるコロコロした排便をする、出そうで出ない、お腹が張って痛い、肌が荒れるなどがあります。時間をかけてトイレでふんばっても少しの量しか出ずにいつも便が残っているような感じもします。

水分不足が原因の便秘を解消するのと重なるところが多いですが、便が腸内に長くとどまってしまうことで水分が搾り取られ固くなります。これでは余計に出にくくなりますから、便を柔らかくするためにたくさんの水分を取るようにしましょう。

弛緩性便秘で症状がひどい人というのは運動不足や病中、病後、産後、妊娠中や幼児などの人力が弱い人に多いわけですが、とくに大人の場合は注意が必要です。子供の場合はこらから体が大きく成長していきますから筋肉も強くなっていき便秘も緩和していくことがあります。

しかし、だんだんと筋肉が衰えてくる年齢になってくると、大腸下垂といって腸を筋肉が支えることができなくなり、下がってきてしまうことがあります。腸が活動しやすい、蠕動運動をしやすい体制でなくなるのでさらに便秘に拍車がかかってしまいます。

また、腹筋と同時に骨盤底筋も一緒に弱ってくることが多いので、厄介なスーパー便秘にもなりやすくなってしまいます。スーパー便秘は普通の便秘と違って下剤や食物繊維、オリゴ糖乳酸菌などを使って排便しても残便感がある状態です。また、便意があっても排便できないという事もあります。

こうなってしまうのは、便秘が酷く踏ん張ってしまうような生活を長い間過ごしてくると腸内にポケットができてしまい、そこに便が留まってしまうことで起こります。弛緩性便秘の状態のときに、今後、便秘にならないように予防対策を身につければ、こういった悪化した便秘症状に悩まされなくてすみます。

弛緩性便秘を解消する運動

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筋肉がなく便を押し出す力が低下している場合は、少しずつでもいいので体を動かすようにしましょう。腹筋なども効果的ですが、散歩をしたりウォーキングを行うだけでも効果が出てきます。

運動は普通の筋トレでもそうですが、短時間でもいいので週に何日か決めて一定以上の運動量を行うようにしましょう。人それぞれ、体力なども違うのでどれくらいというのは数値としては表しづらいですが、目安として週に5日程度、運動不足の人ならウォーキング15分~30分から歩く時間を増やしてみるといいでしょう。

ちょっとした軽い筋トレができるくらいの体力があるなら、腹筋運動、背筋運動、スクワットをこちらのやはり週5日程度行うと効果が実感できるでしょう。回数は筋肉痛にならないくらいで10回~30回を目安にしてみてください。

弛緩性便秘の場合も他の便秘と同様に食物繊維をモリモリ食べるだけ、水分補給だけ、運動だけというのではなく、すべてにおいて改善していくことで早く便秘解消することができます。もちろん腸内の善玉菌を増やしてくれ便の固さも調節してくれる働きがあるオリゴ糖などを同時に摂取すると今後の便秘解消たけでなく、便秘予防にもなり一石二鳥です。

腸が動かないなら動かそう!

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腸の蠕動運動が弱い場合には腸内に便のもとになるものがたくさんあるよ!と知らせていくことが重要です。消化吸収が良い物ばかりを食べていると、便のもとになるものが少なく排便のシグナルが出ません。そうなると弛緩性便秘になってしまうのです。

弛緩性便秘を解消するために、便のもとになる非水溶性食物繊維=不溶性食物繊維をたくさん摂るようにしましょう。たくさんと言っても、これがまた厄介で水に溶けない不溶性食物繊維ばかりを大量に摂ると便秘になる人もいるのです。

ですから、不溶性食物繊維が含まれているものをちょっとづつ量を多く食べるように心がけていき、自分の体質にぴったりの「排便シグナルの来るいい感じの量」を見極めると必要があります。

こう聞くと、とってもめんどくさいのですが、目安として1日に20g程度取ることで便秘を解消していけるはずです。早く解消したいからといって1日にそれ以上の不溶性食物繊維を一気に取ることは止めましょう。

不溶性食物繊維が多い食べ物

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弛緩性便秘の予防解消のために有効な不溶性食物繊維はどういったものに多く含まれているのでしょうか。食物繊維のなかでも水溶性、非水溶性と分かれていますから分かりにくいですよね。

水溶性食物繊維だけ含まれている、逆に不溶性食物繊維だけ・・・ではなくて、両方とも含まれているけど、非水溶性が多いというものを選んで食べるようにしましょう。2つの種類の食物繊維をとるほうが便秘予防にもいいのです。

いくら食物繊維が多くても、ある程度の量を食べられないと必要量の食物繊維を摂ることができません。よもぎとか、しその実などモリモリとは食べられませんよね。以下に食べやすいものを抜粋して紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね。

不溶性食物繊維の多い食品 100g中

おから  11.1g
茹であずき  11.0g
オートミール  6.2g
うずら豆  4.6g
納豆  4.4g
エリンギ  4.0g
アボガド  3.6g
えのきたけ  3.5g
ごぼう  3.4g
さつまいも  2.4g

不溶性食物繊維の分類

不溶性食物繊維でも種類によって含まれているものが変わってきます。キチン、キトサンなどはダイエット食品やダイエットサプリでもおなじみですよね。

セルロース
ごぼう、ふすま、玄米、大豆

ヘミセルロース
ごぼう、ふすま、玄米、大豆、野菜

リグニン
イチゴ、梨、ラズベリー、ふすま、豆類、ココア、完熟野菜

キチン
カニの甲羅、エビの殻、きのこ類

キトサン
カニの甲羅、エビの殻、きのこ類

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